東風がいっそう強く吹いています。
果たして今日は外洋域に走れるでしょうか。

湾内を走っていると、境浦は大勢の人で賑わっていました。
そうです、これからアウトリガーカヌーのレースが行われるのです。
この日のために早起きして練習していた面々、それぞれの健闘を祈ります。

私たちと同時にとびうお桟橋から出港したヨットがいました。
その大きさに、船長が「きっと名のあるヨットに違いない」と言います。
船名を調べてみたら、単独世界一周の白石康次郎さんのヨットでした。
「Spirit of Yukoh」という名は、師匠の多田雄幸さんからとったそうです。

さて、イルカを捜しながら南島まで来ました。
船で近付いて、岩のアーチを見あげます。
この周りでは、そろそろカツオドリのヒナも誕生している頃でしょう。
西沖は大波なので、転針し、北上しました。

瓢箪島まで来たら、ブイに停まっていたダイビングボートがしきりに手振りしてます。
どうやら、イルカが向こうにいるよ、と教えてくれてるもよう。
少し走って探してみるけど、背ビレは見つけられません。
振り返ると、「もっと向こう!」と言ってるふう。
でも、その向こうにも何もいません。
業を煮やしたダイビングボートはブイから離れてこちらに向かい、「あっち!」と走りながら教えてくれました。
あ、いました、いました、ハシナガイルカです!
教えてくれてどうも有り難う!!

100頭ほどのイルカが広がっています。
船を囲んで一緒に泳いでくれます。
いつもながら、そのシャープな姿が美しいです。

イルカたちは遊びモードのようで、あちこちでジャンプも見せてくれます。
カメラを構えても右へ左へと振り回されて、なかなか上手く撮れません。
でも、肉眼では、楽しそうに跳ぶイルカたちを何度も見ることができました。

イルカ同士で絡んでいたり、尾を叩きつけたり、上半身を伸び上がらせたり。
ご機嫌なイルカたちでしたが、やがて群れは北西に移動を始めました。

西島北へ船を停めて、ランチにしました。
お食事のあとは、スノーケリングもしましょう。
ユーモラスな表情のツバメウオが船の真下に集まってましたし、岸寄りの浅瀬にもたくさんのサカナがいました。

風がやまず、波があるので、外洋域へ行くのは諦めました。
沿岸域でじっくりイルカを探しましたが、なかなかミナミハンドウは見つかりません。

ジョン沖で停まってのスノーケリングです。
テーブルサンゴの下にはカラフルなサカナたちがじっとしています。
海の色が一段と青く、透明度も抜群、水温も上がってます。
泳いだあとは、アフタヌーンティをいただきながらお喋りしていました。

結局、午後はイルカに遭えず、他船からの情報も入りませんでした。
まだどの船も捜していないはずの小港と烏帽子岩を覗いてから、帰港しました。
今日は、元気なハシナガ日和となりました。