昨日の風とうねりも落ち着き、ずいぶん海は穏やかになりました。

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出港して、まずは南へ走ります。
南島の南西でイルカの背ビレを見つけました。
早速、海に入ると、7頭のミナミハンドウイルカが私たちの下をすーっと通り過ぎて行きました。
その後から遅れて2頭が、やはり下を、ゆっくり通過していきます。
どうやらイルカたちは休息モードのようです。
ヒトと遊びはしませんが、嫌がってもいないようなので、彼らのお邪魔をしないようタイミングを見てそっと近付きます。
4回目のエントリーでは、親子を含む数頭が加わっていました。
その子イルカが、私たちに顔を向けたかと思うと、お母さんの側を離れてこっちにやってきて遊び始めます。
それまでよりもイルカとの距離がぐっと縮まり、お客様も大喜びです。

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近くに別の群れとスイムしている船がいたので、そちらに向かいます。
今度の7頭のイルカたちは、南島の岸寄りを泳いでいます。
海底がサンゴダストの浅いところで、一緒に泳ぐことができました。
下に潜り込むと、イルカのシルエットがまた美しいです。

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スイムを終え、南島に泳いで上陸しました。
扇池の砂浜には、産卵のために上陸したアオウミガメの足跡が重なっています。
あちこちに、カメの産卵巣を示す棒が立っています。
今年のウミガメたちのお気に入りは、ヒトがたくさん通る砂浜の入り口付近のようです。
上陸される際は、棒のある巣を避けて歩かれるよう、ご協力をお願いします。

2016_05_24_4南島から戻ると、またイルカたちがいるようです。
11頭のミナミハンドウが、まとまって泳いできました。
うち1頭が何かをくわえています。よく見ると、大きなブダイです。
そのイルカは、まるで今日の獲物を見せびらかすかのように、ひとりひとりに近付いてきます。
ハギをつかまえているのはよく見かけますが、ブダイは初めて見ました。
スイムのあとは船上からウォッチングしたのですが、やはり何度も舳先に寄ってきて、獲物を見せてくれます。
このイルカにとってもブダイは大物で、よほど自慢だったのかもしれませんね。

ハートロックを背景に写真を撮り、ジニービーチ・ジョンビーチを眺めます。
ジョン沖でランチとスノーケリングタイムをとりました。
近くにある隆起サンゴの岩の上では、カツオドリの営巣が始まってるようです。

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午後には、ウェザーステーション下でイルカがいるとの情報がありました。
5頭の群れで、海に入るたびに、ヤングが回って遊んでくれます。
回り終えると仲間の元へ戻るのですが、まだ遊び足りなさそうにこちらを何度も振り返ります。
我慢できなくなったのか、また戻ってきて遊び直すことも。
そんなさまに誘われたのか、5回目のエントリーでは、お母さんの下にいた子どもも寄ってきました。お兄さんイルカを真似て、クルクル回ります。
スイムが楽しい、とてもフレンドリーなイルカたちでした。

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兄島海域公園のキャベツビーチで、スノーケリングをしました。
透明度もよく、船上からでも水中のサンゴがくっきりと見えます。
皆さまは、サカナの多さにも驚かれていました。

最後は、希望されていたカメを探しに扇浦に寄りました。
水面や水面下のあちこちに、アオウミガメの姿があります。
ゆっくりしてるカメを見つけて、カメスイムにもチャレンジしていただきました。

今日は、午前も午後も、イルカ・カメなどスイム尽くしの1日でした。
生きものは、それぞれ性格も行動も違いますので、泳がれるたびに異なる相手の反応をお楽しみいただけたのではないでしょうか。
ぜひまた、別の行動を見るために、彼らに会いにいらしてください。(NAOMI)