昨日までの雲も退き、今日は晴れそうです。

湾を出ると、あちこちにブローが上がっています。
近くにいるクジラがフルークアップし、潜っていきました。
次の浮上を待っていると、南には別の3頭の群れがいます。
頭数の多いそちらをウォッチしましょう。

2頭のクジラが揃って呼吸をし、少し遅れてもう1頭も現れます。
船を停めてクジラたちの動きを見ていると、こちらへ近付いて来ました。
そして、船のすぐ真横を泳いでいきます。
水面下の彼らの身体がくっきり見えています。
クジラたちは水中で身体を横に倒し、こちらを見ているようです。


船の横を通ったり、前を通ったり、下を通ったり、何回も超接近してきます。
潜ってしまっても、またやってきて、クジラたちはすっかり船&ヒトウォッチです。
次はどこから浮上してくるのか、こちらはドキドキしながら待ちます。
いつもならブローで見つけるクジラを、水面下の影で見つけるという、なかなか無い体験です。
どなたも目を凝らして海を覗き込んでらっしゃいました。


やがて、沖から来た別の1頭が合流しました。
それまで船に興味のあった3頭も、闖入者の参入に気が変わったのでしょう。
メイティングらしい動きになりました。
競うように北に移動を始めたクジラたちを見送りました。


烏帽子岩にミナミハンドウがいるとの情報をもらいました。
泳ぐ準備をし、タイミングを合わせエントリーです。 1頭のミナミハンドウがサカナを咥えていました。
2度目のエントリーではすでにサカナの姿はなく、満腹して落ち着いたのか、ヒトにも興味を示してきました。
イルカは、1回、2回、3回、4回と、ヒトに絡んで回ってくれます。
去ってしまったと思っても、また戻ってきて、ヒトと遊びます。
フレンドリーなイルカとの楽しいスイムでした。


南島の扇池を覗くと、うねりが当たっていました。
今日は上陸を諦めましょう。
ハートロック背景に写真を撮り、ジニージョンビーチ前を通ります。

北へ向けて走っている船に、イルカが寄ってきました。
ハシナガイルカです。
ハシナガにしては珍しく少ない群れで、10数頭しかいません。
回りに本隊も見当たらず、さて、どこから来たのでしょう。
でも、テールスラップやジャンプなど、数が少くてもハシナガらしい動きで魅せる彼らでした。


キャベツビーチでお昼とスノーケリング休憩です。
透明度は抜群で、いつまでも泳いでいられそうです。


中通島にミナミハンドウイルカが3頭いました。
水中では、イルカ同士がラビングしながらゆっくり泳いでいました。
浅く穏やかな海況だったので、私たちもゆっくりその姿を水中ウォッチできました。


西島沖にクジラがいましたが、15分以上潜っていて呼吸間隔が長めです。
あきらめて、瓢箪島のアクティブなクジラに移りました。
次第に行動が大人しくなってしまいましたけど、最後に派手なペダンクルスラップを決めてくれました。


儀兵岩の沖には、親子とエスコートの3頭がいました。
子クジラは頻繁に浮上します。
あっちを向いたり、こっちに現れたりと、その動きは不規則で、コドモならではです。
この子クジラは、尾ビレの付け根にピンク色の寄生物が付いていました。
まだ産まれて間もないのに、さて、いったい、どこで着けてきたのでしょうか。


母クジラは、子クジラの横に浮上して、潜るときには尾を上げたり上げなかったり。
エスコートは高くフルークを上げて潜っていきました。


港に戻りかけると、湾口にまた違う親子とエスコートがいました。
こちらの子クジラはちょうどひとり遊びを始めたところです。
テールスラップを何度も披露してくれました。


子クジラは、今度は、ブリーチで遊んでます。
胸ビレを体につけたままであまり水をまとわない、子クジラらしいブリーチです。
そのあとは、母クジラの上に乗って甘えている姿も見られました。
甘えん坊でやんちゃな子クジラですね。
このまますくすくと育っていって欲しいものです。


すっかり帰港時刻を過ぎてしまいました。
今日は、クジラもイルカも、超至近距離の出会いが多かったです。
お客様それぞれのハイライトは、どの出会いだったでしょうか。(NAOMI)