台風の影響か、東風が強く吹いています。
でも、二見湾を出ると、思いのほか海は荒れていません。
このあとの悪化が予想されるため、まずはまっすぐ外洋域へ走ることにしました。

さすがに水深1000mラインを越えると、波があります。
水中マイクを入れながら南下しましたが、マッコウクジラのクリック音は聞こえません。
4回目で、諦めました。
沿岸域へ走ると、向かい風で行きよりも船が揺れます。

半ばまで来たところで、イルカを見つけました!
波に乗って、猛スピードで船に寄ってきます。
ハンドウイルカです!

ミナミハンドウイルカを見慣れた眼には、その大きさと速さは驚きです。
5頭が、代わる代わる、船首波に乗ります。
離れたと思ったら、また近付いて来ます。

遠くからも、別のハンドウが船目指してポーポイジングしてきてます。
気が付けば、20頭ほどのイルカが集まってきました。

波の間に現れる顔は、いつものミナミハンドウと違います。
クチバシが短く丸みを帯びています。
なによりも、その動きには重量感があります。

ハンドウがまとまって併走してるので、試しに水中に入ってみることにしました。
ミナミハンドウのように寄っては来ないこと、追いかけないことなど、外洋域スイムの注意をしてから、エントリーです。
ハンドウは、初めて見るであろうヒトに興味を持ち、こちらを注視しながらも安全距離を保っています。
それでも、その大きな全身を見ることができました。

ひときわ青い外洋域でのハンドウスイムに、皆、大喜び。
海面で、すっかり興奮してらっしゃいました。
なかなかチャンスがない、珍しい体験でした。

沿岸域に戻って、ジョン沖でランチ&スノーケリングにしました。
テーブルサンゴの回りには、サカナの群がたくさんいます。

南島の南は、大きな波で荒れていました。
この先は無理だと転針しかけたところで、あ、イルカの背ビレです!
ミナミハンドウイルカの群が、波乗りして遊んでいます。
穏やかな海域までやってこないかと期待するのだけど、また波の上へ行ってしまいます。
少し離れてウォッチしてるだけでも、船は大揺れです。
サーフィンにすっかり夢中なイルカたちを諦めて、離れました。

瓢箪島の北にハシナガイルカがいるとの情報が入りました。
急行すると、イルカたちは広くばらけていました。
数頭ずつが船に寄ってきます。

やがて他船がいなくなると、ハシナガはまとまった大きな群れになりました。
波の上に体を出しながら、北上していきます。
日射しを受けて、3つに分かれた体色がはっきりわかります。

中に、背ビレに白いビニール(?)を引っかけたイルカがいました。
たぶん遊んでいるのだろうけど、下手に絡まらないといいですね。

最後は、滝之浦の浅場の沈船ポイントで、スノーケリングをしました。
船のかたちが残っているのも面白く、その回りのサカナたちもよく見えます。

今日は、ハンドウイルカ・ミナミハンドウイルカ・ハシナガイルカと、3種に遭えました。
それぞれ、姿も行動も異なります。
今日の皆さまは、その違いを覚えて下さったでしょうか。