サラワクイルカ
ー Fraser's Dolphin ー
サラワクイルカは、体長2.5mです。くちばしが短く、体側の黒青色の帯が特徴です。
熱帯の外洋に生息していて、日本の本州沿岸ではきわめてまれです。小笠原は、その生息域の北端にあたります。
小笠原近海では、Sea-Tacが1995年9月に確認して以来、まれに外洋域で見られてます。
数百頭以上の群れで行動していて、船首波にも乗りますし、飛び跳ねながら速く泳ぎます。
かなり速いスピードで、船が追いつけないときもあるくらいです。
そんなとき、サラワクイルカの腹部は、興奮で美しいピンク色に変わっています。
水中にも入ってみましたが、警戒して、群全体が離れたところからこちらの様子を伺っていました。
全員の顔が揃ってこっちを見ていて、妙な雰囲気でした。
全身を観察できるほどの距離には、まったく近付いてはくれません。写真を撮ることもできませんでした。
世界的に見ても、1956年に初めて確認されてから生態も分布域もはっきりしていない、とても珍しいイルカです。