小笠原の水先案内人

vol.46 2018年10月26日配信

Contents ★小笠原諸島返還50周年★
     ★荒波スイム★
     ★凪の外洋★
     ★外洋でのスイム★
     ★マンボウ現る★
     ★南島自然観察路立ち入り禁止期間について★
     ★おがさわら丸時刻表★
     ★Tomocolumn 38「その後の二代目」★
     ★お知らせ★

こんにちは、TOMOKOです。
台風や地震などの自然災害が多かった昨今、皆さまには影響はなかったでしょうか。幸い、小笠原では台風の直撃も少なく、大きな被害は出ていません。
夏から秋のピークシーズンを終えて、だいぶ涼しくなってきました。まだ水温は28℃ありますが、泳いだあとで北風に吹かれると寒いです。
そろそろザトウクジラの噂も気になる頃です。

★小笠原諸島返還50周年★
今年は、小笠原諸島が日本へ返還されてから50周年となりました。それを記念して、さまざまなイベントが行われています。
6月26日には父島の返還祭、30日には東京都知事を迎えて記念式典や祝賀パレードも行われました。それ以外にも、ガラパゴス諸島との学生交流・レシピコンテスト・記念寄席・大花火大会・島の同窓会・文化歴史交流祭・明日を考えるシンポジウム・ミュージックフェスティヴァルなど、盛りだくさんです。
9月に竹芝で行われた「50周年だヨ!全員集合!」という盆踊り大会にも、大勢の参加者が集まったようです。そして11月には、三社合同神輿渡御祭が控えています。
イベントのみならず、記念グッズもいろいろあります。記念千円銀貨は、額面1000円、販売価格9000円で、表面がカラフルな南島やメグロたち、裏面にはイルカやカメが彫り込まれています。記念メダルは純銀で、販売価格23000円、ロゴマークがデザインされてます。
日本郵便からは、特殊切手「小笠原諸島復帰50年」が販売されました。南洋踊りやおがさわら丸のお見送り風景など、愛らしいイラストの切手です。
また、小笠原50の宝物を色にこめた「50色のオリジナル絵の具」も販売中です。50色のタイトルについてはそれぞれ関わりのある島民がご案内していて、うち「ドルフィンスイム色」は、TOMOKOが担当しています。こちらは、amazonでお買い求めになれます。
返還50周年を機にマスコミの取材も増えましたので、テレビや新聞記事でご覧になったかたもいらっしゃることでしょう。
小笠原は大きな節目を迎えたわけですが、さて、これからの50年をいったいどのように繋いでいくのか、私たち島民にとっても大きな課題です。(TOMOKO)

★荒波スイム★
今夏は台風の発生が多く、小笠原でもうねりや風の影響を受けていました。特に南島周りは、暗岩が多数あって荒れやすいポイントの1つでもあります。
ある日の午前、仲間の船から無線が入りました。南島の南東にミナミハンドウイルカがいるようです。向かってみると、うねりと潮で荒れています。イルカもこの波でロストしたとのことで、これはスイムは難しいかと思いながら、念のために泳ぐ準備をすませます。大波の中を他船と探し、ようやくイルカを見つけられました。再び見失う前に、タイミングを合わせてエントリーしました。
すると、波にもかかわらず透明度は抜群です。イルカたちが真っ直ぐやってきます。目が合うと、クルクルと回ります。他のイルカもヒトへ寄っていっては絡んでいます。どのイルカも、とてもフレンドリーです。
ハードな海況にロングスイムとはいかず、船に戻ってはまたエントリーしましたが、イルカたちは毎回近寄ってくれました。大いに遊んでくれるので、エキジットするたびに、皆さま、息が弾んでらっしゃいます。海況はさておき、イルカも海中の透明度も最高のコンディションでした。
この日は慣れたかたばかりだったので、それぞれスイムを堪能していただけましたが、海況によってはスノーケリング初心者にはスイムをあきらめていただくこともあります。
ですので、ぜひとも前もってスノーケリングの練習をされて、波を越えた先にある素敵な出会いを楽しんでいただきたいと願ってます。(NAOMI)

★凪のツアー★
前項で荒波でのスイムについて触れたとはいえ、夏から秋は(台風さえ来なければ)もっとも海が凪ぎる時期で、イルカやクジラも見つけやすいです。
明るい日射しを受けて、穏やかな海を滑るように走る船上にいるだけでも気持ち良いです。
遊び好きなミナミハンドウイルカと青い海中で戯れて、スマートなハシナガイルカのジャンプに歓声を上げます。南島へ泳いで上陸すると、白砂の浜にはアオウミガメの上陸跡がくっきり残っています。その回りの岩場には、まだ白い羽毛に包まれたカツオドリのヒナの姿があちこちに見えます。
秋に入ると、浜で見られるのは、母ガメの跡ではなく、孵化したけど海までは辿り着けなかった稚ガメです。カツオドリのヒナも、親と同じ茶色の羽根に生え替わり、辺りを飛びはじめます。
外洋域に走ると、遠くからジャンプしてマダライルカが集まってきます。波を越えて猛スピードで船と併走するさまには、いつもワクワクさせられます。
そして、巨体のマッコウクジラです。斜めに上がるブローを繰り返しては、高々と太い尾を上げて潜っていきます。その四角い頭や筋肉質な胴の逞しい動きから眼を離せません。船に興味をもったマッコウがすぐ横や下を通過するとき、その全身が水面下にくっきりと見えて、ウォッチャーの興奮は頂点を極めます。
一日ツアーで4種の鯨類に会うこともある、クジライルカ好きにはこたえられないウォッチシーズンです。11月初めまでは、まだそんな凪が続いてくれるはず、です。(TOMOKO)

★外洋でのスイム★
外洋域での一番人気のイルカといえば、マダライルカでしょう。数百頭もの大群で現れ、アクティブな行動で楽しませてくれるイルカです。
さりながら、ハンドウイルカを忘れることはできません。やはり沿岸域では見られない、外洋を生息域としているイルカです。
たいていが数頭から20頭くらいでいますが、そのインパクトはマダラと同様かそれ以上でしょう。船めがけて近付いてくるさまといい、船首波に乗って泳ぐさまといい、その迫力と重量感に圧倒されます。
とにかく、でっかい! イルカと名のついた種のうちでもっとも大型です。
7月に遭ったときも、この大きなハンドウの群は壮観でした。ポーポイジングしながらやって来て、代わる代わる船首波に乗ります。いったん離れたかと思っても、また来ます。すぐ横で大きなブロー音と共に頭を上げると、その激しい動きに、つい、舳先で後ずさりしてしまいます。
このときは群れがまとまっていたので、水中に入ってみることにしました。ミナミハンドウとは違って、海中で接近しては来ないことや見えても追いかけないことなど注意をお伝えしてから、エントリーしました。
そっと入ると、ハンドウは、初めて見るであろうヒトに興味を示しました。一定距離をおいて、こちらの様子を注視しています。それ以上寄っては来ないけど、といって逃げ去りもしないでいます。
その全身は、ミナミハンドウよりずっと大きく長いです。顔つきも違い、クチバシが短くて丸みを帯びています。大きな眼をくりくりさせてるハンドウとヒトと、見知らぬ者同士で互いにウォッチしてました。
外洋域は、いつもの沿岸域よりもひときわ青が濃く水温が高いです。そんな海での珍しいハンドウイルカとの遭遇に、皆さま、大喜びされてらっしゃいました。(TOMOKO)

★マンボウ現る★
私(NAOMI)にとって上半期一番の思い出深いできごとは、マンボウとの出会いです。ごくまれに小笠原でも見られるそうですが、そのマンボウに、今年6月、タコ岩でついに対面することができました。
マンボウがいるとの情報で、早速、船を向かわせました。見ると、舵ビレ(背ビレのように見える部分)を水面上に突き出したままで泳いでいます。ゆっくりのように見えても、実はかなり動きが早いので、スタッフの私だけが急いで水中へ入りました。
青の中を捜すと、いました!まさしく、マンボウです!!
水族館で見たことのあるマンボウと、姿かたちはほぼ同じです。でも、灰色一色だと思っていたその体表には、鮮やかな水玉のような模様がありました。太陽に照らされて、その水玉がキラキラと輝いています。思いがけないその美しさに、息を呑んでしまいました。
愛嬌たっぷりの顔、特徴的なフォルム。のんびり泳いでいる印象でしたけど、さすが海に生きるサカナです、本当に速い!こちらが全速力で泳いでもなかなか追いつけません。侮るなかれ、の、マンボウです。
その後、事務所に帰ってから調べると、出会ったのは「ウシマンボウ」という種でした。尾ビレのフチが丸く、マンボウ属の中でもっとも大きくなるそうです。最大だと5mまで成長するらしく、このときの個体は2m弱でしたので、まだまだ未成熟の若者だったようです。
今まで持っていたイメージがいろいろ覆されたマンボウとの出会いでした。やっぱり海って面白いです。(NAOMI)

★南島自然観察路立ち入り禁止期間について★
観光客に人気の南島は、植生回復のため、毎年、一定期間の自然観察路立ち入り禁止期間を設定しています。
今年も、30年11月5日(月)から31年2月2日(土)まで、サメ池からの上陸はできません(年末年始便を除きます)。
ただ、扇池だけの利用は認められています。Sea-Tacでは、通常通り、扇池から泳いで上陸して、砂浜をご案内します。サメ池や東尾根には行けませんが、扇池の入り口のアーチやヒロベソカタマイマイの半化石はお見せできるでしょう。
泳がないかたや上陸されないかたは、その間、船上に留まっていただきます。そういうときに限ってアクティブなザトウに遭えちゃう、かも?
なお、海況が悪いときは上陸できませんので、ご了解下さい。
空いてる扇池を楽しんでいただける期間ともいえるでしょうか。(TOMOKO)

★おがさわら丸時刻表★
2019年のおがさわら丸時刻表が公開されました。
大きな変化としては、4月1日から、父島出港15時、東京入港15時になります。但し、ゴールデンウイークと夏の着発便中は、15時30分です。
前年同様、久里浜寄港便・館山寄港便・八丈寄港便・大島寄港便の設定もあります。それに伴って出港時刻や入港時刻の変更もありますので、該当便に乗船予定の場合はくれぐれもご注意ください。
人気の硫黄島3島クルーズは7月上旬の予定です。
詳しくは、小笠原海運のサイトをご覧下さい。
また、2019年は小笠原海運の創立50周年にあたるそうです。それを記念して、スペシャル旅行プランや記念グッズもできるとか。随時発表されるとのことですので、お楽しみに。(TOMOKO)
 http://www.ogasawarakaiun.co.jp

★Tomocolumn 38「その後の二代目」★
三代目となる新しいおがさわら丸が就航して2年が過ぎました。11000トン越えとずいぶん大きくなったぶん、居住スペースも広く、揺れも小さく、なかなか好評です。展望ラウンジからの眺めも良いですし、シャワールームも清潔です。何よりも、大切な島民の足として頼りになります。台風の接近により伊豆諸島への便が全便欠航、なんていうときも、おがさわら丸だけは予定通り運航してくれるのですもの。島民にとっては自慢のおが丸です。
そういえば、二代目のおがさわら丸だって、やはり荒天にもかかわらず力強く走ってくれたものでした。例え途中が揺れても、いくぶん定刻より遅れたとしても、欠航率が低いのは本当に有り難いことです。大波の中を走る二代目おが丸の姿に、途中の八丈島や三宅島の島民からも感嘆の声があがったものでした。
その二代目は、今はどうしているのでしょう?
聞くところによると、1997年まで運航していた初代のおがさわら丸はフィリピンで「Princess of the Caribbean」という名前になったそうです。それでは、2016年に小笠原をリタイアした二代目は?
実は、二代目おがさわら丸は、この10月から「Angria」という名でインドで就航したのでした。全体を改装されてすっかりゴージャスになりました。今、ネットでその全貌を見ることができます。
ファミリー・カップル・バディと数タイプある居室はいずれも広く、まるでホテルのようなインテリアです。個室以外に、ドミトリータイプもあります。レストランのみならず、お洒落なバーでもゆっくり寛げそうですし、寝椅子が並ぶデッキにはインフィニティプールもあります。ラウンジでダンスを楽しんだあとはスパでリラックス、なんてぜいたくですね。どうやら、舳先で「タイタニック号ごっこ」もできそうにみえます。どこもかしこも、いかにもクルーズ船らしくて、素敵です。
すっかり変貌しているのには驚かされますが、一方、以前のおがさわら丸の面影もあちこちに残っていて、懐かしくなります。航路を確かめて、乗ってみたくなってしまいました。ただ、乗るとしたら、Tシャツ短パンにギョサンとはいかず、ロングドレスやハイヒールが必要そうですけど・・・。
1997年から20年にわたって小笠原島民や観光客に愛された二代目が、インドでも多くの人に愛されますように。
興味のあるかた、今の姿は、こちらです。(TOMOKO)
 http://www.angriyacruises.com/index.php

★お知らせ★
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