オークランドは、ニュージーランド北島にある大都会です。
ビルが連なる街の中に桟橋や港がいくつもあり、たくさんのボートやヨットが並んでます。ヨットのアメリカズカップが開催されたこともあり、ヨット人口も多く、「帆の街」としても有名なところです。
北のハラウキ湾は、海洋公園に指定されていて、多くのイルカクジラが見られます。街からは、それらを目的としたウォッチングツアーも出ています。
トンガからの帰りにトランジットのオークランドで延泊し、マイルカのウォッチングツアーに参加しました。

2009年9月13日

私が乗ったDolphin Explorerのツアーは、12時出港、料金はひとりAU$150でした。冬は遭遇率がやや低くなるとは聞いてましたが、案内を見ると最近の遭遇率は98%とのことです。これなら期待できるかも。ツアーでは、カタマランのボートに100人くらいが乗船して、出港です。
小さめのキャビンが1階と2階にあり、その外側にも椅子があります。舳先にも座れるスペースがあり、私はここに陣取りましたけど、沖に行くにしたがって飛沫をかぶります。同じように舳先にいた人たちは、一人二人と撤退していきました。
私はボートコートを着ていたのでけっこう粘りましたが、1時間以上走ったところで停まってゴンドウを捜してるのを機に、船尾に下がりました。
見ると、すでに多くの人が船酔いに苦しんでるよう。何人もが青い顔でバケツを抱えてます。特に海況が悪いとも思えませんが、都会から簡単に参加できるぶん、格別の心の準備や用意もないままに乗ってしまうのでしょうか。
さて、2時間ほど走ったところで、マイルカに遭遇しました。3頭が船首波に乗ります。カタマランの舳先に陣取ると、もう一方の舳先で波に乗ってるイルカの姿が良く見えます。体色が白とグレーにくっきり分かれ、細長いくちばしも綺麗です。
しばらくこの3頭をウォッチしてから、また船は走り続けます。
1時間後、また、別のマイルカです。この群れは数百頭が広がって採餌してるよう。イルカの背ビレが慌ただしく動く中を、鳥たちもしきりにダイビングしてます。海が沸き立つようで、なかなか壮観です。
10数頭のマイルカが、船首波に乗りました。特徴である、背ビレの黒い縁取りの中の白い三角もはっきり見えます。波に乗りながら、黒々とした眼でこちらを見上げてます。うーん、美しい。ダウンしていた人も、酔いを忘れてウォッチしてます。
ひとしきりイルカたちを楽しんでから、船はUターンしました。
残念ながらこの日はクジラを見つけることはなく、16時40分に帰港しました。

このツアーの平均遭遇率は、イルカが90%以上、クジラが75%だそうです。イルカが船首波に乗りやすくウォッチしやすいカタマランだからでしょうか、これまでに行ったメキシコのコルテス海やアメリカのサンタバーバラよりも、近くでじっくりマイルカを観察できました。
こんな大都会から、たった半日で簡単にイルカやクジラが見られてしまうとは、なんて羨ましいことでしょう。
この次は、アメリカズカップに出場したレース艇のツアーにも参加してみたいと思ってるのですけど。