兄島視察会に行ってきました。

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自然環境研究センターが、小笠原固有のマイマイ(陸生貝)を案内してくださいました。
小笠原が世界自然遺産に登録されたもっとも大きな理由が、このマイマイです。固有種が多く、場所ごとに適応した進化のさまが高く評価されたのです。
特に兄島では、今でもさまざまなマイマイが生息しています。
普段は立ち入りを禁止されている兄島のSnail’s Worldに、特別にお邪魔してきました。

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上陸前には、外来種対策のために、靴底を洗い、お酢をかけて、万全の態勢でいざ出発です。
兄島に上がると、マイマイについてのガイダンスを受けてから、森の中に踏み込みます。
許可を受けてるとは言え、歩けるところは限られています。
先導に従って、ついていきます。兄島の景色はどこもかしこも初めての珍しさです。

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林の中で、マイマイを探してみました。
木の表面をなぞったり地面に落ちている葉の裏をめくったり。目をこらすこと10分ほどで、ようやくマイマイを見つけました。なんて小さいのでしょう。
小笠原固有のマイマイの大半はこのぐらいの大きさだそうで、驚きです。
本州で見かけるカタツムリは5~6㎝はありますが、ここのマイマイは1㎝にも満たないです。
殻が太陽の光に照らされて、小さな宝石のようでした。

兄島には現在30種もの固有のマイマイが生息して、中には、まだ名前がついてない種もあるそうです。
そこで、この視察会の間だけ、“チクチクヤマキサゴ”と仮に名付けたマイマイがいます。
よく見るとチクチクと毛のようなものがついています。マイマイに毛が生えているなんて!
この毛はしだいに擦れてなくなっていくとのことで、まだチクチクがある個体は若いのでしょう。

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私のお気に入りのマイマイは、“ヘタナリエンザガイ”です。
特徴は、この平らな殻です。
葉っぱの切れ端ではありません、命ある生き物です。
きっと、視察会に参加する前の私なら見過ごしていたでしょう。
でも、この日の兄島ではこのような小さなマイマイをたくさん見つけることができました。

いつも何気なく眺めていた兄島は、小さなマイマイの楽園でした。
視察会で見たもの、感じたことを、多くのかたに伝えていきたいです。
そしてこの島がいつまでもマイマイの楽園であるように、なにかしら守る手助けができたらと願います。(MIU)