ゴールデンウィークの慌ただしさも終わり、島にいつもの静けさが戻りました。
梅雨に入る前の特別大サービス!でしょうか、夏を彷彿させる空と海が広がっています。

出港してすぐ、湾口にハシナガイルカたちを見つけました。
50頭ほどの群れが南に向かって泳いでいます。
舳先にも寄ってきて、水面下に彼らのスマートな姿がよく見えます。
移動中なのかと思いきや、途中で留まりました。
今日の休憩場所はこの辺りと決めたのでしょうか。
日差しを浴びて優雅に泳ぐハシナガたちでした。

南に向かっていると、クジラの情報が入りました。
鮫池の南でブローを確認です。
シーズン最終盤となったザトウクジラたち、今日出会えるかわかりません、とご案内をしていたのですが、出会えました!
アダルトが1頭、北西に進んでいます。
尾を上げて潜っても、6分間隔で浮上してきます。
長く潜らないせいか、浮上時のブロー回数も少ないです。
現れたと思ったら、1回呼吸しただけで尾を上げることもありました。
それだけに、何度もきれいなフルークアップを見ることができました。
間もなくすると、このクジラもアリューシャン列島へ旅立つことでしょう。

南島の扇池は、波もなく、穏やかです。
アーチの下にはエイがいましたし、扇池の中にはネムリブカも見られました。
太陽を反射して眩しいサンゴダストには、ウミガメの上陸足跡がいくつか残っています。
ウミガメの産卵シーズンもスタートです。

帰りには、アーチの向こうに青い空に青い海が広がり、愛艇DancingWhaleが待っていました。
海の色が一段と明るい南島海域公園を走り、ジニー・ジョンビーチを眺めます。
ジョン沖にアンカーを降ろし、今日はここでランチとスノーケリングタイムです。

午後になって、烏帽子岩の前を過ぎようとしたら、アオウミガメがいました。
大きく、既に成熟した個体でしょう。
船が近づいても逃げることなく、水面下でのんびりしています。
前ヒレで泳ぐさまがよく見えて、時たま呼吸のために顔を出していました。

ウェザー沖に船団がいて、ザトウクジラをウォッチしているようです。
その中に入ると、高くあがるブローが見えました。
アダルト1頭が、呼吸を繰り返し、潜っていきました。
尾の裏側は白い部分が多く、午前に見たのとはまた違うクジラでした。

ミナミハンドウイルカの情報が入ったので、東島に向かいます。
東島の北に背びれがあると思ったら、ハシナガイルカでした。
ごめんね、今はあなたたちじゃないの、とスルーして南に回り込むと、今度こそ、ミナミハンドウイルカの背びれです。
海にエントリーすると、濁っていて、イルカたちを見逃してしまいそうです。
それでも、イルカから真っ直ぐ私たちに近づいてきてくれました。
数頭がくるくる回って遊びます。
フレンドリーなイルカの中にはメッカもいました。

再度アプローチしたら、おや、イルカはもう、ヒトに飽きてしまった模様。
向きがコロコロ変わるようになってしまいました。
それでもタイミングさえ合えば並んで泳いでくれることもある、なんとも気分屋のイルカたちでした。

ドルフィンスイムのあとは、キャベツビーチでスノーケリングタイムを取ります。
水温はまだ低めですが、透明度は抜群で、サカナもたくさん集まってきました。
キラキラ輝くキャベツビーチを独占という贅沢な時間を過ごし、帰港しました。

今日は、水温がまだ低めでありながら、夏のような日射しの1日でした。
ハシナガ・ミナミハンドウに会えたことはもちろんですが、シーズン終盤のザトウクジラに2回も会えて、大満足なツアーとなりました。(NAOMI)