この日は、オフショアエンカウンターツアーです。
西から南へ回り込み、まっすぐに外洋域を目指しました。
水深1000mラインを越えた当たりで水中にマイクを入れると、すぐにマッコウのクリック音が聞こえました。
そちらへ走り、ほどなくブローを見つけました。
まさしく、マッコウクジラの斜めに上がるブローです。
1頭を見つけると、回りには他にもブローがありました。
それぞれが十数回も呼吸を繰り返してから、きれいに尾ビレを上げて潜っていきます。
この群は、親子クジラが多いですね。
2頭並んでブローをしたあと、母クジラが潜ります。
子クジラは、いっしょに潜るけど、じきにまた浮上してきます。
まだ深く潜れない子クジラは、しばらくひとりで母クジラを待つことになります。
いつの間にか船の近くに浮上してきたマッコウもいます。
筋肉質な体の表面には皺がより、いかにもたくましいです。
マッコウたちは広範囲に広がっていて、それぞれがのんびりしています。
オナガミズナギドリが集まってきました。
どうやら、水面に餌となるイカが浮いているようです。
もしかしたら、マッコウの食べ残しかもしれません。
イカの内臓らしき物をしきりについばんでいました。
午後になると、マッコウの動きが変わりました。
1~2頭づつバラバラでいたのが、次第にまとまるようになりました。
6頭になったマッコウが、浮いているベニヤ板で遊び始めました。
口を開けて噛みついたり、背中に乗せようとしてみたり、仰向けになって胸ビレで触ろうとしたり。
見ているうちに、マッコウはどんどん増えていきます。
7頭になった。あ、8頭に増えた。
その群れを目指して、遠くから急いでやって来ているマッコウもいました。
さて、いったい全部で何頭になったのでしょうか。
マッコウ玉をつくり、互いに頭を突き出して遊んでいました。
口の中のピンク色が目立ちます。
マッコウたちは、遊びついでに(?)船にも寄ってきました。
海面上に頭を出して、こちらの様子を伺ってます。
当ててきているクリック音も聞こえます。
舳先を横切るときは、横向きになって、大きな眼でこちらを見上げてます。
水を通して、眼と眼が合ってしまいます!
水面下にマッコウの全身がきれいに見えています。
船の後ろからも寄ってきました。
こらこら、ぶつかっちゃうよ、気をつけて!
船は停まってるけど、舵もスクリューもあるのだから、すぐ下に潜り込もうとしているマッコウにハラハラしてしまいます。
何度も超接近してくるマッコウクジラに、船上は大興奮でした。
丸一日を外洋域でたっぷり楽しむオフショアならではの最高の遭遇でした。
えっ、こんなツアーもあったのですか。だったら、もう一航海、残ったのに・・
でも、あると思うな、親と金。老いぼれにあると思うな、若さと馬鹿さ、かな。だから、・・私には潮時だったのかもね。
旅の途中。ふと、降り立った小笠原。今、私の人生に楽しき記憶をエッパイ(山形弁)残している。島人と自然へありがとう。シータックの心をありがとう。
これからは、シータックのブログを見て、楽しく夢の中をボケがくるまで徘徊します。
ニューズレターもありがとうございました。 菊地
えっ、もう一便残れる可能性もあったのですか? それはたいへん失礼しました。
今回もツアーご参加、有り難うございました。いつもSea-Tacに思いを寄せてくださって、本当に嬉しいです。菊地さんと過ごした時間は、私たちにとっても楽しく大切なひとときでした。美味しい物もたくさん頂いてるし!
気が向いたときに、またふらっと小笠原へ降り立ってくださいね。いつでも大歓迎です。
どうぞお身体に気をつけてお過ごしくださいますように。 TOMOKO