太陽が出ると、この間まで暖かいと思う程度だったのが、今日はジリジリ暑いと感じました。
小笠原は、夏に向かって少しずつ季節が移っているようです。
二見湾から出たところに、ハシナガイルカがいました。
30頭程の群れで、船の周りに寄ってきました。
そのままずっと舳先について、イルカ同士で遊んでいます。
船を全く嫌がらず、リラックスモードです。
お腹を見せたり、顔を出したり、愛嬌たっぷりです。
水面下でもイルカたちが絡むのが見えています。
こんなにも船を警戒していないハシナガは久しぶりで、嬉しくて、ついつい、にんまりしながらのウォッチでした。
二本岩の近くで、ミナミハンドウイルカの情報が入りました。
早速泳ぐ準備をして、船の後ろにスタンバイです。
イルカの動きがやや早く、バウライドしたがるので、なかなかエントリーできません。
ようやくタイミングを合わせて水中に入ると、イルカたちがこちらにやってきました。
そのまま、1頭が遊ぼうと誘ってきます。
口に付着物が付いているこのフレンドリーなイルカは、ジョーです。
くるくるくるくる、いつまでも回ってくれそうな勢いです。
さすがに息が保たずに離れると、「あ、終わり?じゃ、またね」と、こちらを見ながら仲間に合流していました。
スイムの5回目は、大当たり!
ジョー以外にもフレンドリーのイルカがやってきて、ヒトと絡みます。
水面に浮いてらっしゃるかたの周りもくるくる回って、また違うかたへもくるくる。
しばらく遊び続けてくれました。
スイムのあとの船上では、皆さま、満面の笑みです。
透明度も良く、穏やかな海域での最高の出会いとなりました。
南島の扇池は、凪いでいます。
泳いで上陸すると、眩しい白砂の浜が出迎えてくれました。
どこを見ても美しいこの島に、ずっといたい、まだ帰りたくない、とおっしゃるかたも。
一日中ゆっくりしていたくなる島です。
船に戻り、兄島海域公園を目指していると、ザトウクジラの親子がいました。
子クジラがアクティブで、何度もペダンクルスラップをします。
今年生まれの子クジラも、力強く尾ビレを叩けるようになりました。
もう疲れたかな、と思うと、いきなりブリーチングです。
そのあとは、また、ペダンクルスラップやテールスラップを始めます。
母クジラは、そんな子クジラの横に浮上して、おもむろに呼吸をしては潜っていきます。
元気が有り余ってる子クジラと、それに付きそう母クジラの親子でした。
キャベツビーチでランチとスノーケリング休憩です。
ここの青も一段と鮮やかです。
強い陽差しを浴びてのスノーケリングは、水温さえ上がれば、夏と変わらない光景です。
儀兵岩に親子クジラです。
どうやら先ほどの親子のようですが、母クジラは、すっかり休息モードです。
呼吸間隔も長めで、動きもいっそうゆっくりしています。
このようすでは、母クジラは寝ていると思われます。
母が潜ったあとの海面で、子クジラはちょろちょろ泳ぎ回っていました。
ふと、船に気付いた子クジラが近付いて来ました。
子クジラとはいえ、接近されるとさすがに大きいです。
この親子も、もう少しすると北の海への長旅へ出るでしょう。
今のうちに母クジラは体を休め、子クジラは体力をつけて、無事に目的地へ着いて欲しいものです。
湾に戻ってくると、停泊しているにっぽん丸が見えます。
今日はおがさわら丸のお客様と観光船のお客様とのツアーでした。
海況と天候に恵まれ、出会った三鯨種とも良い状態で、素晴らしい一日になりました。(NAOMI)