沖へ出ると、クジラのブローが上がりました。 
 次の浮上を待ちましたが、16分待っても現れません。 
 呼吸間隔が長いクジラのようです。
 他にクジラの情報があるので、そちらへ向かいましょう。
親子クジラ2頭がいました。
 子クジラは、頻繁に姿を見せます。 
 母クジラは、子連れ特有の尾を上げない潜水で移動しています。 
 親子大小の背中が並ぶと、何とも微笑ましいです。
 離れ際には、タイミング良く、母クジラがキレイに尾を上げて潜っていきました。

クジラから少し離れたところで、イルカとスイムしている船がありました。
 私たちもそこへ合流します。
 水中に入ると、3頭のミナミハンドウイルカが並んでいました。 
 そのまままっすぐこちらへ向かってきます。

それでもヒトと遊ぶ気はないようで、横目で見ながら素通りしていきます。
 青い海の中、ゆっくりしたイルカたちでした。

南島の扇池は、凪です。
 朝がたに空を覆っていた雲も退き、太陽の光が降り注いできました。
 扇池の景色もいっそう明るくなりました。

兄島海域公園のキャベツビーチで、お昼とスノーケリング休憩です。
 陽差しのおかげで、水中景観が抜群に良いです。
 水温はまだ低いのですけど、気温は上がってきたので、船に戻ったあとも冷えることなく快適です。

休憩していると、宮之浜にミナミハンドウイルカがいるとの情報です。
 1日に2群れに会えるなんて、ラッキーです。
 他船の情報を聞きながら、タイミングを見計らって向かいました。
 イルカたちは、ウェザー下の岩場まで来ていました。
 浅いために船が近付きにくく、どうにかエントリーしたと思ったら、エサ取りモードになりました。
 これはまた、なんというバッドタイミング。
 でも、船上から、サカナが必死に逃げているのが観察できます。
 餌取り光景は、水中ではなく、水上を見ていた方がわかりやすくて面白いです。

懸命に逃げていたサカナですが、今回はイルカのほうが一枚上手だったようです。
 大きな口をあけて上手にパクリ。
 捕えた獲物を自慢したかったのか、船の横まで寄ってきました。

お腹がくちて満足したのか、イルカの動きがゆっくりになりました。
 エントリーすると、ヒトにペースを合わせて泳いでくれます。

青い海に抱かれながらのスイムはなんて気持ちいいのでしょう。 
 2頭揃ったり、1頭だけが先行したり、自由気ままです。

ヒトと絡みはしなくても、しばらく横に並んでスイムできました。
 船に戻ったかたたちも、その様子を船上から見ていたかたたちも、皆、笑顔満面です。

西沖に走って水中マイクを垂らすと、クジラのソングが聞こえてきます。
 高い音から低い音まで、不思議な旋律が響いていました。
南にブローが上がりました。 2頭のザトウクジラです。 
 見ていると、呼吸間隔が不規則で、潜っていく方向もその都度変わります。 
 おそらく1頭がもう1頭を追いかけているのしょう。 
 オスがメスを追ってるのか、それとも、オスが別のオスを追い払おうとしているのか。
 その実際はわかりませんが、ウォッチしやすいクジラでした。

帰港途中、湾内に交尾中と思われる2頭のカメもいました。
 これも、いかにも春らしい光景です。

濃く青い海で、イルカにクジラにウミガメにと次々出会えた一日になりました。
 早くも夏を思わせる今の海、最高です。(NAOMI)

