波予報は昨日より悪いのに、実際の海況は穏やかになっています。
まずは海が荒れないうちに、外洋域でマッコウクジラを探しましょう。

水深1000メートルを超えたところで、早速見つけました。
水中マイクを入れる前に、マッコウとのご対面です。

呼吸を繰り返すたびに、斜めにブローが上がります。
子クジラは、母クジラの下に入り込み、お乳をねだっています。

3頭まとまって行動しているマッコウは、どうやら皆、コドモのようです。
船を気にして、しきりに頭を向けてきます。
近付きそうになるのだけど、やはり決心がつかないようで、Uターンしていきます。

オトナのクジラの胴は、見るからに筋肉質です。
そのくせ、思いのほか柔らかく動いて、鮮やかに方向転換します。

子クジラが離れたあと、母クジラはおもむろに尾を持ち上げて潜っていきました。
深海で餌を追っている間、子クジラはひとりで次の浮上を待つことになります。

白波が立ってきたのを機に、沿岸域に戻りました。
ハートロック前のハシナガイルカの情報をもらい、向かいます。
30頭程がのんびりしていました。

やや神経質な群れで、船が近付く前にすぐに潜ってしまいます。
次の浮上ポイントも遠く、ウォッチしづらいです。
それでも、船の存在に少し慣れたのか、やがて、すぐ横で見られるようになりました。
群れ全体が一斉に浮上するさまは見応えがあります。

テールスラップをするハシナガもいました。
船が離れかけたときには、スピンジャンプもしてくれました。

ジョン沖で、お昼休憩をとりました。
沖では晴れていたのに、島の周りでは雲が次々にやって来ます。
それでも、スノーケリングでは、綺麗なサンゴを楽しめました。

午後は南島を回ってから、北上しました。
西島から滝之浦を通り、キャベツビーチでスノーケリングです。
ミナミハンドウイルカの姿はなく、さて、どこに行ったのでしょう。

ついに、厚い雲から雨が落ちてきました。
日射しが出たかと思っても、また雲に覆われてしまいます。
イルカを探しながらの帰港となりました。

イルカの反応は薄かったのですが、今日はマッコウ運が良かったです。
コンスタントに次々見られ、クジラ同士の距離も近かったです。
シーズン終盤ではありますが、まだまだ見応え充分なマッコウクジラでした。(NAOMI)