朝方ざっとスコールが降りましたが、出港の頃にはすっかり止みました。
 今日もイルカ・クジラたちを探しに出かけましょう。
まずは南島の辺りを探してみます。
 波とうねりは少しずつ落ち着いてきましたが、イルカの姿は見当たりません。
波間に三角形のものがちらついて、「あ、イルカかな?」と思ったら、カツオドリの翼でした。
 もう、紛らわしい!
 それでも、大きな翼を広げて飛び立っていくさまはカッコイイです。

気を取り直して、キャベツビーチでスノーケリングタイムです。
 色とりどりのサカナとサンゴが美しいポイントです。

イルカの情報が入ったので、スノーケリングを切り上げて向かいます。
 二本岩の沖に、8頭のミナミハンドウイルカの群れがいました。
 方向が変わりやすく、タイミングを合わせるのが難しいです。
なんとかエントリーしてみると、赤ちゃんイルカがいました。
 胎児線が残っているので、産まれて間もない様子です。
 お母さんに寄り添って、懸命に泳いでいます。

まだまだ小さなベビーですが、小笠原の海で元気に育っていってほしいものです。
 いつかはヒトとも遊んでくれると嬉しいな。

群れの他のアダルトたちが、ヒトと親子との間に割り込むように泳いできます。
 ヒトの方を見てはいるけれど、遊ぶ気はないようです。
 親子を守っているのでしょうか。

島近くに戻って、ジョン沖でランチとスノーケリング休憩です。
 船の近くにウメイロモドキがいました。
 青と黄色のコントラストが効いた体色は、船上からでもよく分かります。

午後は、父島の西側のマッコウ海域に船を走らせました。
 東風が強く吹き、島陰を離れるにつれて波が高くなってきます。
 水深1,000mラインを越えて、何度か水中マイクを入れてみましたが、マッコウクジラのクリック音は聞こえてきません。
 外洋の青の濃さばかりが目に沁みます。

波に揺られながら帰港しようとしていたら、野羊山前で他船がスイムをしています。
 この群れにも小さなベビーがいるのが船から見えました。
 そろそろツアーも終了の時間だけれど、私たちも一度だけトライしてみましょう。
夕暮れの海の中を、親子ともう一頭が連れ立って泳いでいます。
 スピードがやや速く、ヒトには構わずに通り過ぎていきました。

こちらのベビーにも、胎児線がまだくっきりと残っています。
 ミナミハンドウイルカの妊娠期間はおよそ12ヶ月です。
 お母さんのお腹の中で、ぎゅっと身を丸めていたのでしょう。

今日出会ったイルカの群れ両方に、産まれたばかりのベビーがいました。
 父島にベビーラッシュが来てる?なんて考えてしまいました。
 ベビーたちの成長が見られるのが、これから楽しみです。(KOKORO)

