今日も小笠原は快晴です。
陽差しが強く照りつけますが、風は爽やかで心地よく感じられます。

出港後、まずは南島へ向かいます。
海況も穏やかで、扇池のアーチをくぐって、問題なく上陸できました。
アーチの下の海中は、白砂の海底が続く美しい光景です。

今日も浜は、アオウミガメの産卵上陸跡だらけです。
実際に足跡を跨いでみると、母ガメの大きさがよく分かります。
母ガメは浜をあちこち歩き回って、少しでも安全な産卵場所を探します。
2ヶ月後、無事に稚ガメたちが孵化してくれることを祈りましょう。

上陸中に二見湾内でイルカの目撃情報があったそうです。
船に戻ってから早速そちらへ向かいましたが、残念ながら見つけられません。
諦めてさらに北へ向かいかけたところで、今度は南島周辺でのイルカ情報です。
急いでUターンして南へと、イルカに振り回されっぱなしです。

イルカを探しながら、ハートロックを眺めます。
南島の東尾根から見たときは海霧で霞んでいましたが、正面まで来るとハートがくっきり見えます。
青い海と赤土のハートとのコントラストが綺麗です。

そしてようやく、サメ池前の潮波の中で、イルカを見つけました。
3頭のミナミハンドウイルカのうち1頭は、少し人間に興味があるようです。
行ってしまったかと思ったら、振り向いてこっちを見ています。

楽しそうに波乗りしたり海藻で遊んだりしています。
胸ビレから背ビレに回して、尾ビレでまたすくって、器用なものです。
最後は飽きたのか、そのまま海中に置いて行ってしまいました。
なかなか、ヒトと海藻のキャッチボール、とまではいきませんね。

残りの2頭は、すっと通過していきます。
最初の1頭に夢中になっていたら、いきなり後ろから現れるので油断なりません。
ドルフィンスイム中は視野を広く保つことも大切です。

お昼休憩はジョン沖でとりましょう。
先ほど泳いだ海域とは打って変わって穏やかで、海底のサンゴが透けて見えます。
テーブルサンゴの下には、たくさんのサカナたちが隠れています。
スノーケリングにお昼寝に、皆さま思い思いに過ごしていらっしゃいました。

午後はやや沖を北上します。
弟島まで来たところで、海中に黒い菱形の影を見つけました。
マンタです!早速泳ぐ準備をしましょう!
このマンタは、ひれの先端が海面に出るくらい浅いところをゆったりと泳いでいます。

マンタもヒトが水中に入ってきたことに気づいたのでしょう。
くるりと反転して、こっちを見ています。
マンタはお腹側に目がついているので、その方がヒトのことがよく見えるのでしょう。
一度は泳ぎ去っていきそうでしたが、ちょっと先でまた停まっているので、もう少し追いかけてみます。
するとまたひっくり返って真っ白なお腹側を見せてくれました。
好奇心旺盛な個体と出会えて、ラッキーでした。

兄島沿いに船を走らせ、キャベツビーチに船を停めます。
海に入るとすぐに、目の前をサカナたちが横切ります。
どちらを向いてもサカナだらけの、楽しいスノーケリングポイントです。

さて、そろそろ帰港の時間です。
のんびり船を走らせて、港に戻りましょう。
たっぷり泳いでたっぷり日焼けした一日でした。
このお天気とこの凪が、ずっと続くことを願っています。(KOKORO)