昨日よりうねりが落ちました。
スノーケルビギナーさんがいらっしゃるので、まずは枝サンゴでスノーケリング練習からスタートです。
産卵のときを待っているらしきアオウミガメが2頭いました。
間近で泳ぐと、オトナのカメは大きくて迫力があります。

器材の使い方に慣れていただいたところで、船を走らせました。
仲間の船から、南丸根にイルカがいるとの情報です。

ミナミハンドウイルカの背ビレがあっちにもこっちにも見えます。
どうやら群れが広がっているようです。
さっそく水中へ入ると、16頭ものイルカが真っ直ぐやってきました。
横目でこちらを見ながら、並んで泳いでいきます。
全くヒトを嫌がるそぶりもなく、至近距離でのスイムです。

エントリーを繰り返すうちに、バラバラだった群れがまとまったようです。
次から次へと現れては寄ってきます。
1、2、3、4、、、26頭までは数えられましたが、さて、全部で何頭だったのか。
もしかしたら30頭以上いたかもしれません。
イルカの後から別のイルカがやって来て、気づいたら左右前後イルカに囲まれていました。
まさにイルカ玉です。
もう、いったい、どこを見ていいのやら。

中には、よく見知ったイルカたちの姿もあります。
ジョーは、仲間たちとのんびり泳ぎ去っていきました。
アザだらけの子イルカは、バイトです。
去年負った背中のケガは、よく見なければわからないほどに回復しました。
昨日に引き続き、ライティ親子もいました。
子イルカのラインは、母親の元を離れる時間が増えました。
サンゴダストを背景にこちらを見上げてきます。
母ライティは、ラインからだいぶ遅れてやってきました。
このくらいの子イルカは、まだまだ母親の影に隠れて甘えていることが多いのに。
自立心が高いのか、好奇心旺盛なのか、お転婆で母親の言うことを聞かないのか。
ひとりで動き回ってケガをしないようにしてね。

大群の中に、ひときわ小さなベビーを見つけました。
まだ胎児線もくっきり残っています。
あまりにも小さく、またハシナガ誘拐が起こったのかと思ったほどです(この子は確かにミナミハンドウでした)。
いつもなら、産まれたばかりのベビーを連れている母イルカは神経質で、ヒトに近付いてきません。
ストレスを与えないよう離れたところから観察していたら、はい、ベビー親子から寄って来ちゃいました。
こちらが心配になるくらい、警戒心を持たずにすぐ目の前を通っていきました。
無防備すぎる親子たち、ケガをしないようにしてね(本日2回目)。

たくさんのイルカとたっぷりスイムしたあとで、南島の扇池を覗きました。
まだうねりの影響が残っていて、少し波があります。
潮が満ちる午後に再チャレンジしましょう。
ジニービーチ・ジョンビーチをご案内して、北上しました。

お昼は、兄島海域公園のキャベツビーチでとります。
透明度が良い海の中、すっかり慣れたスノーケリングでサカナに囲まれました。

午後は、東側を南下していきます。
朝から覆っていた雲の間に、太陽が顔を出し始めました。
南まで回りこむ頃には、すっかり晴れて、海も空も真っ青です。
船から見上げると、島の真上には白いガスが立ちこめています。
ちょうど今、山の上と海の上とでは異なる景色が見えていることでしょう。

潮が高くなっているので、扇池へ泳いで上陸をしました。
誰も居ない貸切状態です。
好天になったおかげで、景色もひとしお美しいです。
東尾根から見た父島には雲が被さって、まるで絵はがきのような風景でした。

今日のハイライトは、なんといっても午前に遭ったイルカ玉でした。
イルカごとに反応も行動も違うため、それぞれの出会いを楽しめた濃い時間となりました。
日射しを浴びて充実したツアーを振り返りながら、帰港しました。(NAOMI)