小雨がぱらつく中、クジラやイルカが待つ海へ出港しました。
北西の風が吹き、海は波立っています。
それでもすぐに、ザトウクジラの次々に上がるブローを見つけました。
クジラは尾ビレを上げて潜ったと思いきや、船の前にいきなり現れます。
右に左にと向きを頻繁に変え、ブロー音もいつもより大きく、まるで脅してるようです。
1頭のメスをめぐって、複数のオス同士が争っているのでしょう。
激しく頭を突き出して、波しぶきが上がります。
この群を離れたとたん、今年生まれの子クジラを見ました。
次の浮上を待っていると、右舷すぐ横に子クジラが現れました。
あまりにも近すぎて船を動かせないので、お客様に船上を移動していただきます。
続いて母クジラが浮上し、子を連れて動き出しました。
物怖じしない子クジラなだけに、母クジラは船を警戒したのでしょう。
イルカの情報を受けて、南へ走ります。
南島の西で、8頭のミナミハンドウイルカです。
潮波の中にいたため、スノーケリングに自信のある方だけでスイムしました。
水中に入ると、サンゴダストの上をイルカたちが泳いでいます。
潜ってみると、一頭が近付いて来て、くるくる回って遊んでくれます。
他のイルカもじきに水面に上がり、気が付くとイルカに囲まれていました。
こっちのイルカと遊んでいると、別のイルカが横から覗き込んできて、また別の一頭が誘いに来ます。
波で船も揺れてましたけど、泳がない方も、間近でイルカの群をご覧いただけました。
船上からでも、波乗りをするイルカたちの顔がよく見えます。
次の機会には、もっと穏やかなところで会えるといいですね。
父島の南に回って、ハートロック背景に記念撮影をしました。
天の浦で見つけた2頭のザトウクジラが5分間隔で浮上して、西へ移動してます。
東側で見つけた2頭は、18分間隔でした。
なかなか出てこないので、諦めて動きかけたときに、「ブホーー!」と現れました。
アダルトたちのブローも背中も尾ビレも、それぞれの動きが美しいです。
兄島海域公園キャベツビーチでランチとスノーケリングです。
ここでは、初心者のかたも安心して泳いでいただけます。
先ほどイルカと泳がなかったぶん、たっぷり泳がれてました。
東沖で、2頭のザトウクジラに近付くと、彼らも船のすぐ横に浮上してきて、驚かされました!
子クジラとは、大きさも迫力も段違い!
思わず、「きゃぁ!」と声を上げちゃいます。
堂々と尾を上げて潜っていくクジラたち。
どうやらそのあとすぐに分かれたらしく、1頭が歌い出しました。
水中にマイクを入れると、朗々とソングが響きます。
その鮮やかな声音に、聞き惚れてしまいます。
西島の東に2頭のブローです。
彼らは5分から10分の浮上間隔で、波の中を北上していきました。
午後からの本格的な雨も波も何のその、クジラやイルカにたっぷり会っていただけました。
とは言え、次は晴れた海をご案内したいところですけど。