例年なら梅雨入りのはずなのに、肌をジリジリ焼く強い陽差しが降り注いでいます。
とびうお桟橋を出てすぐ、枝サンゴのあたりに交尾ガメがいました。
 出港後の説明を中断し、まずはウミガメウォッチングです。
 2頭の交尾ガメの近くには、別のカメもいます。
 今はアオウミガメの繁殖シーズンで、島のあちこちでこんな姿を見るようになりました。
 水深が浅いので、カメたちが潜ったあとも、その姿が船上からわかります。

湾口に、ミナミハンドウイルカがいました。
 早速、ドルフィンスイムのスタートです。
 イルカの動きを予測して海に入ると、13頭のイルカたちがやってきました。
 イルカ同士で遊んでいるイルカもいれば、興味を持って私たちの顔を覗き込みにくるヤングイルカもいます。
 ヒトが入っても嫌がるそぶりはせず、すぐ近くを泳いでいきました。

ジョンビーチ、ジニービーチの前を通り、南島に向かいます。
 扇池には、ウミガメの産卵跡が増えていました。
 上陸しているあいだは、ちょうど薄雲がかかり、涼しく過ごせました。
 (これからの南島は、直射日光がきつく、熱中症等にかかりやすいです。
 日陰もありません。上陸を予定されている方は、帽子などの対策をお願いします。)

船に戻ると、南島の南西で10頭のミナミハンドウイルカを見つけました。
 イルカ同士で激しく絡み合っていたのですけど、次第にその動きがゆっくりになります。
 水中では、近寄ってきてくるくる回るイルカもいました。
 雲も動いて、イルカにも日の光があたっています。
 ちょっとひんやりした海水が、南島で歩いて火照った身体に気持ち良いクールダウンになりました。

北上していると、ザトウクジラ情報が入りました。
 シーズン最終盤でめっきり減ったザトウですが、まだ親子が残っていたようです。
 子クジラは頻繁に海上に姿を見せます。
 母クジラも、それに合わせるように、短い呼吸間隔で浮上してきては、尾を上げて潜っていきます。

この親子を眺めていたら、子クジラが妙な動きをし始めました。
 水面に子クジラが浮いていると思ったら、その真下へ母クジラが上がってきたのです。
 どうやら、母クジラの背中に乗り、子クジラが遊んでいるようです。
 尾ビレや胸ビレを出しては、母クジラにじゃれて甘えていました。
クジラたちを離れ、お昼休憩をとるためにキャベツビーチへ走ります。
 このところ、お天気も良く、海も凪いで、まるで初夏のようです。
 このまま、空梅雨で、夏本番に突入してしまうのでしょうか。
 兄島瀬戸では、水面下のサカナがキラキラ光っていました。

キャベツビーチでのスノーケリングは、いつもサカナの多さに驚かれます。
 船に戻られても、少し休憩しては、また泳ぎに行かれました。
 いろいろな種類のサカナの写真を撮られたようです。
 小柄なアオウミガメもいたと、声を弾ませてらっしゃいました。
波もない穏やかな海を、船は滑るように走ります。
 弟島の黒浜まで行き、西島をぐるっと回って、帰港しました。
もう会えないかと思っていたクジラもいましたし、たくさんのカメにも出会いました。
 夏を感じさせる陽気の中、ドルフィンスイムもたっぷり楽しんでいただけました。
 この凪が続くと良いですね。(NAOMI)
