南西の風が吹き、波がでてきました。
それでも、島陰の海は穏やかです。

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出港してすぐ、烏帽子岩でハシナガイルカを見つけました。
80頭ほどの群れが、行ったり来たりしています。
休息モードのようですが、時たま、波に誘われたのか、ジャンプや波乗りもしていました。
数頭で絡み合いながら船首波に乗るイルカたちもいます。
岸近くで、ゆっくりウォッチングを楽しめました。

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南島へ船を走らせていると、ミナミハンドウイルカがいました。
海に入ると、海底・中層・水面と3つのグループに別れて、12頭のイルカが泳いでいました。
向きを変えつつも、ゆっくりした動きで近付かせてくれます。
真下に停まったまま、イルカ同士で遊んでいる姿もありました。

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スイム後は、南島に上陸します。
扇池は少し波があったので、船を乗り換えてサメ池から入りました。
ちょうど、雲も去り、日差しが出てきました。
サンゴダストの白砂の上には、ヒロベソカタマイマイの半化石が広がっています。
実は、ここに、もう2種類のマイマイの殻があるのをご存知でしょうか。
ぜひ、次の機会に探してみてください。

兄島の万作で、遅くなったランチとスノーケリングです。
やや深めのポイントですが、透明度が良く、海底に広がるサンゴがくっきり見えます。
水面で浮いているだけでも充分に楽しめました。

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兄島の東に回り、弟島まで行きました。
溶岩が隆起した島は、荒々しく、力強さを感じます。
東側はゴツゴツした岩肌が露出しているところが多く、西側とは雰囲気が異なるのが興味深いです。

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釣浜で、スノーケリングとアフタヌーンティータイムをとりました。
潜ることに慣れてきたかたには、ほど良い水深です。
ここでは、小笠原特有の黒いクマノミが人気です。
成魚は黒色なのに幼魚はオレンジ色というのが特徴で、このクマノミたちを目指して何度も潜ってらっしゃいました。

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そろそろ帰港しましょうか、というところで!
儀兵岩でミナミハンドウイルカの背ビレを見つけました。
急いで、泳ぐ準備です。
6頭のイルカは、なんと、大きなロウニンアジとサカナの取り合いをしていました。
1メートル超えのロウニンアジは、イルカに負けず劣らずで、壮絶な餌の奪い合いです。
大迫力のそのさまに、すっかり目を奪われました。
でも、じきに決着が付いたようで、そのあとのエントリーではすでにロウニンアジの姿はありませんでした。
争いが一段落したイルカたちは、気分を変えて(?)、私たちと遊んでくれました。
子イルカも近付いて来ては、水面にいるヒトに愛嬌を振りまきます。

野生動物の激しい一面と親しめる一面、その両方を垣間見た、印象深いイルカたちとの出会いでした。(NAOMI)