台風17号のうねりがずいぶんおさまりました。
18号の影響がでるまで、束の間の穏やかな海となりそうです。
出港前にハシナガイルカの情報をいただいたので、まずはそちらへ向かいます。
50頭ほどの群れが、中通し島の沖でのんびりしていました。
ハシナガたちは、まとまって舳先に浮上してきます。
アダルトの間には、小さなベビーも見受けられました。
水面に仰向けになってテールスラップをするイルカがいました。
船の近くで繰り返しています。
何をアッピールしてるのでしょうか。
休息モードですが、時々、お得意のジャンプも披露してくれました。
スラリとした姿が美しいです。
凪いだところで、ゆっくりウォッチを楽しめました。
次は、兄島海域公園のキャベツビーチでスノーケリングをしました。
陽差しが強く、水のヒンヤリした感触が気持ちいいです。
泳がれないかたも、海面に集まるたくさんのサカナをご覧いただけます。
イルカを探しながら、父島の東を走り、南に回ってきました。
ちょうどそこへ、南丸根にミナミハンドウがいるとの情報です。
さっそく、泳ぐ準備をしなくては。
海に入ると、イルカの群が近付いて来ました。
数えてみると、12頭もいます。
次から次へと、すぐ横を通っていきます。
中に、大怪我を負っていたベビーもいました。
どうやら、昨日の午後に会ったのと同じ群れのようです。
ベビーは、今日も元気にお母さんと一緒に泳いでいます。
お母さんの下に入り込んでミルクをねだるしぐさが可愛らしいです。
イルカたちが、ボニンブルーに染まりながら、こちらに真っ直ぐ向かってきます。
ヒトを嫌がるそぶりもなく、いつまでも一緒に並んで泳げそうです。
今日も心地よい景色の中でたっぷりスイムができました。
イルカと泳いだ充実感に浸りながら、ジョン沖でランチ休憩をしました。
午後は、外洋に走りマッコウクジラを探します。
前回・前々回と海況に恵まれなかったので、今日こそは!と期するところがありました。
水中マイクを入れながら、北に進み、ほどなくしてブローを見つけました。
大きな体が水面に浮かび、呼吸を繰り返します。
そして、深海にいるはずの獲物を求めて、高く尾を上げて潜っていきました。
今日のマッコウたちは、それぞれが離れているようです。
隣のクジラとの距離がかなりあいていて、いったい、群れ全体はどれだけの範囲に広がっているのでしょうか。
尾を上げる瞬間には、ざざざ、という水音をたてて水のカーテンが現れます。
そのさまに、思わず魅入ってしまいます。
数頭のマッコウをウォッチしたあとは、クールダウンをしましょう。
水深1000mになる外洋は、水温が29℃と沿岸よりも高いです。
深い青の中に潜って耳を澄ますと、遠くからマッコウのクリック音も聞こえてきました。
リベンジマッコウ、無事に果たすことができました。
ハシナガイルカにもミナミハンドウイルカにも遭えて、出会いに恵まれた一日となりました。(NAOMI)