南風が強く吹いていますが、沿岸は穏やかです。
出港するや否や、イルカの情報がありました。
瀬戸の出口にハシナガイルカとミナミハンドウイルカがいるそうで、さっそく向かいました。

ハシナガイルカは100頭もいたでしょうか、やや広がっています。
船を囲んで浮上して来ます。
海面をまず長いクチバシが割り、そのあとからシャープな全身が現れます。


ミナミハンドウを目指して水中に入りましょう。
ハシナガの群れに交じったミナミハンドウは、あまりヒトに興味を示さない傾向があります。
それでも、タイミングを合わせれば、すぐ横に並んで泳げました。


台風のあと低くなっていた水温も28℃に戻り、透明度も高いです。
青に染まって、イルカとの気持ち良いスイムです。


4頭のミナミハンドウが、ハシナガを追い回していました。
小さいハシナガが逃げ惑っています。
ミナミハンドウにしては遊びでしょうが、こんなふうにしてハシナガベビーの誘拐が起きるのかもしれません。


スイムのあとは、改めて船からイルカたちをウォッチしました。
イルカ同士でも遊んでいます。


頭を突き出してこちらを見ているようなイルカもいます。
子イルカも多く、あちこちで元気に泳いでいました。


イルカたちを離れて、キャベツビーチに停まりました。
スノーケリング休憩です。
潮の流れがあるので、自然に泳ぐ向きが揃ってしまいました。
まるで行列してるみたいですね。


ぐるっと回って、瓢箪島でランチにしました。
やや深いので、潜る練習に最適です。
潜らないかたは、浅い岩場で泳がれました。
島の反対側には、兄島と弟島が並んでいます。


本来なら、午後は外洋域に走る予定でしたが、島影を出ると波が大きいです。
先行した大型船からも、外洋域の海況は悪いとの情報があり、断念しました。
沿岸域でイルカを探しましょう。

父島列島を北上して、孫島まで行きました。
ようやく、コウモリ岩でミナミハンドウイルカを見つけました。
海へ入ると、あ、最近よく遭うイルカですね。
彼が1頭だけでいるのは珍しいかもしれません。


透明度も良く、海底のサカナの群がよく見えました。
イルカはゆうゆうと泳いでいて、隣や上のヒトを横目で眺めていました。


潜って見上げると、シルエットが綺麗です。
海に降り注ぐ日射しが眩しく、青がいっそう鮮やかでした。


最後は、西島北に止まりました。
また異なる海中の景色が面白いです。
大きなツバメウオがヒトのあとを付いてきてました。


台風のうねりで外洋域に行けなかったのは残念でしたが、イルカを楽しんでいただきました。
マッコウクジラとの出会いは、どうぞ次回のお楽しみに。