海は穏やかですが、雲が低く垂れ込めています。
降られずにすむことを祈りつつ出港したのですが・・・。

最初に遭ったザトウの親子を見ているうちに、雨がぱらつき出しました。
親子は、揃って浮上しながら北へ移動していました。


次は、南島へ泳いで上陸します。
ちょうど雨も上がり、ゆっくり自然観察路を歩くことができました。
その間、船は波の中でミナミハンドウイルカを見つけましたが、動きが早く、見失ってしまいました。


上陸組が船に戻られて、ジョンジニービーチの前を通り、兄島海域公園へ走りました。
ここでランチとスノーケリングです。
雨雲は姿を消し、薄日が差してきました。


人丸島で、またザトウクジラの親子がいました。
遠目でテールスラップしていたのが、寄ると船に興味を示して、近付いて来ました。
頭の上の鼻の穴もよくわかります。


親子クジラは、ひんぱんに浮上してきて、どうしても船が気になるようです。
それでも、最後には高く尾を上げて潜っていきました。


弟島沖で、1頭のザトウを見つけました。
シンガーです。
水中マイクを入れなくても、歌が直接海面から響いてきます。
皆で、声を潜めて、その歌に聴き入りました。
今、海のどこかには、私たちと同じように聴き入っているメスのザトウがいるのでしょうか。


歌の余韻をかみしめながら、すっかり凪いだ海を楽しみながら、帰港しました。
ザトウたち、まだまだ北へ旅立たないでいてね。