小笠原へいらしてる修学旅行生対象の、ボート遊覧半日ツアーです。
遊覧目的ではありますが、途中でイルカやクジラに会えるでしょうか。

今日は、いつものとびうお桟橋ではなく、青灯台岸壁から出港しました。
まずは、湾口にある野羊山の枕状溶岩をご覧いただきます。
皆さん、その迫力に圧倒されているようでした。

湾を出て、岸寄りを南へ走っていると、仲間の船からクジラの情報が入りました。
小港から沖へ船を向かわせます。

2016_12_13_1風波の中にブローがありました。3頭のザトウクジラです。
やや揺れながらも、真上に上がるブローと尖った背ビレをはっきり見ることができます。

2016_12_13_2何度か呼吸をした後、3頭のうち2頭のクジラは、尾ビレを高くあげてキレイに潜っていきました。
感嘆の声と拍手が出ます。
それぞれ違う尾ビレの裏の模様も、よくおわかりになったのではないでしょうか。

クジラから離れ、ジョンビーチ・ジニービーチの前を通ります。
陽差しも出ているので、海の青と浜の白のコントラストが美しいです。
こんなところで泳いだら、もう実家近くの海では泳げない!という声も。

2016_12_13_4北上して、兄島海域公園でサカナウォッチです。
集まってくるサカナたちが、船上からもよく見えます。

2016_12_13_3箱メガネを使って、代わる代わる海の中を覗かれました。
いつもなら、海水が素足を洗うと「冷たい」という言葉が出るのですけど、さすがに若い高校生たちはへっちゃらです。
色とりどりのサカナたちに「大きい!」「キレイねえ!」「あのサカナはなんて言うの?」と、賑やかでした。

2016_12_13_5帰りぎわ、烏帽子岩で、またクジラを見つけました。
こんな浅いところに、と思っていると、なんと子クジラもいるではありませんか!
まだザトウの季節が始まったばかりというのに、今シーズン初めての子クジラです。ずいぶん早生まれだこと。
親子は、浅瀬でゆっくりしています。海況も穏やかなので、ウォッチしやすいです。
と、そのとき、船に興味を持った子クジラが、舳先にいきなり現れて、顔を出しました。
一瞬の出来事で、修学旅行生たちは、何が何だかよくわからない、という感じです。
子クジラの行動に慌てた母クジラがすぐ連れ戻しに来て、次は少し離れたところに並んで浮上しました。
私たちも母クジラも、無鉄砲な子クジラに驚きです。

このままこの親子を見ていたいところですけど、帰港予定時刻が迫っています。
後ろ髪を引かれつつ、離れました。

午前の半日という短い時間で、シーズン初めのザトウクジラ2群に出会うことができました。
さらには、生まれたばかりの子クジラとは、なんてラッキーだったのでしょう。

修学旅行生の皆さん、小笠原の海はこれだけではありません。
ぜひ、次回はプライベートでたっぷり遊びにいらしてください。(NAOMI)