台風21号のうねりが小笠原にも届き始めました。
 進路予報を見ていると、勢力を保ちながら日本列島に上陸しそうです。
 どうぞ皆様もお気をつけください。
さて、ツアーでは、出港してまず南島へ向かいました。 
 扇池から上陸できるか、高台から海を見た限りではわからず、現場にて判断します。
 南島の西側に近付くと、うねりが大きく入り、岸壁に白波があたっていました。
 扇池までたどり着くと、やはり岩場で波が砕けています。
 これではさすがに泳ぐのは無理で、上陸を断念しました。

ハートロック背景に写真を撮り、ジニー・ジョンビーチ前を通ります。
 ジョン沖で船を停め、身体慣らしのスノーケリングをしました。
 テーブルサンゴが広がり、回りにサカナも集まっています。

船は北上し、西島を回り込みます。
 瓢箪島の北でハシナガイルカがいるとの情報をいただきました。
 ハシナガたちは、この穏やかな海域で休憩をしているようです。
 同じようなところを行ったり来たり。
 100頭程がやや広がって、各々リラックスしています。

舳先にも近付いてきました。
 船を嫌がらず、まとまって浮上してきます。
 状態も良さそうなので、水中に入ってみることにしました。
 静かにエントリーすると、真下でハシナガたちがお互いにラビングをしながら泳いでいきます。 
 その姿を水面で浮かびながら見ていると、また別のハシナガたちがやってきます。
 そのまま、ずいぶん近いところを通っていきました。
 皆様が追わずにそっと見守ってくださったおかげで、彼らも警戒しなかったようです。
 滅多にない近距離でのハシナガ水中ウォッチとなりました。

スイムを2回で終えて、船上からのウォッチに切り替えます。
 休息モードとはいえ、アクティブにジャンプを繰り返すイルカもいます。
 あっちでもこっちでも、着水時に波しぶきが立っていました。 
 スピンジャンプを連続で披露するイルカは、1回、2回、3回・・・いったい何回飛んだのでしょう。
 体をしならせるキレのある回転に、大きな歓声が上がっていました。
 オトナに負けじとジャンプしていた子イルカも愛らしかったです。



お昼は、兄島海域公園に停まりました。
 サカナも多く、皆様、夢中になって泳がれます。
 船上で休憩していると、兄島のオガサワラゼミの鳴き声が響く秋です。

午後は、兄島弟島の西側を走りました。
 瓢箪島の北で、先ほどのハシナガイルカの群れに出会いました。
 相変わらず、それぞれが気ままにゆっくり休憩しているようです。
弟島の北之鼻の手前でUターンし、釣浜まで戻ってきました。
 最後に、ここでスノーケリングをしましょう。
 白黒なシックなクマノミは、今日も人気の的です。

今日は、ミナミハンドウイルカを見つけられず、他船からの情報もありませんでした。
 海況が悪いときにありがちな、荒れているところで波乗りしているパターンでしょうか。 
 それでも、ハシナガイルカとの出会いは良かったです。 
 ご機嫌な彼らの元気な姿をお楽しみいただけました。
今便は台風の影響で、1日おがさわら丸の出港が繰り上がりました。
 来島されたかたは、まだ小笠原でやり残したことがたくさんあるでしょう。 
 またのお越しを心よりお待ちしております。(NAOMI)

