海が荒れやすい冬ですが、白波もなく穏やかです。
おがさわら丸入港のたびに海況・天候共に恵まれる日があり、有り難いです。
今日の心配要素は、南島上陸時のうねりくらいでしょうか。
湾口にザトウクジラのブローが上がっています。
早速、ウォッチしようと船を近づけると、クジラがこちらに近付いて来ました。
アダルトの横に、産まれたばかりの子クジラもいます。
船の隣に来たかと思うと、そのままかなりのスピードで通り過ぎていきました。
ベビー親子にしては早い動きがおかしい、と見ていると、もう1頭、別のブローが荒々しく上がりました。
どうやらエスコートと呼ばれる1頭が、親子を追いかけ回しているようです。
エスコートから逃げていた親子ですが、やがて動きが落ち着いてきました。
母クジラが潜っている間、息が保たない子クジラは海面で待ちます。
まだ薄灰色の皮膚が、産まれたばかりの証です。
親子を見ていると、忘れかけた頃に先ほどのエスコートも現れます。
いよいよ、小笠原で本格的に子育てと恋の季節が始まります。
やや離れたところに、ハシナガイルカの群れがいました。
イルカたちは、移動しながら舳先についたりジャンプをしたり。
スピンジャンプも披露してくれました。
視界の端にザトウのブローが上がったと思ったら、その周りにハシナガが集まっていきました。
大きなクジラにちょっかいをかけて遊んでいました。
やっぱり、イルカたちは好奇心旺盛で陽気です。
南へ船を走らせると、北丸根にクジラのブローです。
2頭のクジラが8分間隔で浮上してきます。
呼吸間隔も短いので、次の浮上を待ってみます。
しかし、10分、15分と過ぎても、なかなか姿を現しません。
どこかへ移動したのかと船を動かしかけたら、その真下からいきなり激しく登場です。
もしかして、ずっと船の下でこちらを観察していたの?
予想外の近さとその大きさに、驚きの声が上がりました。
南島の扇池を覗きましたが、やはりうねりが入っています。
今日は上陸を諦めましょう。
そこに、ミナミハンドウイルカの情報が入りました。
人丸島まで北上します。
水中へエントリーすると、5頭のミナミハンドウイルカです。
うち1頭は、こちらに近付いて来ます。
このイルカもヒトのことを観察しているのかな?
人丸島海域公園の海底には、サンゴやサカナが広がっています。
子イルカは、母イルカにぴったり寄り添っています。
親子は少し神経質のようなので、寄ってくる別のイルカを目指しましょう。
水中では、遠くからのザトウクジラのソングも響いていました。
お昼は、兄島瀬戸まで走りました。
兄島海域公園のキャベツビーチで停まります。
ランチをしてる間も、他船がクジラウォッチをしているようすが見えます。
1月のこの時期、すでにたくさんのザトウクジラが帰ってきています。
午後は、瓢箪島を通り、西島を回ります。
西島の南東のあちこちにブローが上がっています。
呼吸間隔が短めのクジラや、アクティブになりかけたクジラなど。
さて、どのザトウをウォッチしましょうか。
近くにいる1頭が、浮上したまま海面で呼吸を繰り返します。
このクジラも船を見ているようです。
連れのもう1頭が上がってくると、並んで尾を上げて潜っていきました。
と、なんとその連れの尾ビレのフチが半円に欠けています。
モッチーニです!
今年も無事に小笠原まで帰ってきてくれました。
お帰りなさい、会えるのを待っていたよ。
昨シーズンは子育てをしていたので、今年は恋のシーズンでしょう。
また、多くのクジラに囲まれたモテモテのモッチーニを見られるのは嬉しいです。
周りに4〜5群ものザトウがいて、ウォッチをしていてもどれが誰のブローだか惑わされてしまいます。
左に出たブローを見ていると、正面で水飛沫が上がりました。
下半身を高々と持ち上げての、特大ペダンクルスラップです。
ツアーの最後にザトウらしい派手な動きを見せてくれました。
ついに、小笠原でもっとも有名なモッチーニが帰ってきました。
これから小笠原の海に出られるかた、どうぞ、あの特徴的な尾ビレをお忘れなく!
有名人(鯨)モッチーニに会えるかもしれませんから。(NAOMI)
先日は、大変お世話になりました。
夢のような体験をさせていただき感謝です。
現実の世界に戻ってきましたが、シュノーケリング&スキンダイブの鍛練?の成果か?
体の動きが良くなったような気がします!時間を作ってまた行きたいです。海が好きそして、小笠原の自然が😍になりました。
鈴木様
先日は、2日間通してのツアーへのご参加、有り難うございました。
イルカもクジラも、まさに夢のような出会いとなりました。
きっと、皆さまが幸運を引き寄せてくださったのでしょう。
水中での擬似無重力体験はリラクゼーション効果が期待できる、と聞きました。
鈴木様の身体に、スノーケリング療法(?)が合っていたのかもしれません。
まだまだご紹介したい小笠原の魅力はたくさんあります。
またのご来島を、心よりお待ちしております。(NAOMI)