この日は荒れるという天気予報はどこへやら。
早朝に海況チェックに行くと、ウェザーから見下ろす海は穏やかです。

出港し、まずは南島へ向かいます。
波もなく、扇池から泳ぎました。
辿り着いた砂浜には、アオウミガメの上陸跡がありました。
昨夜のうちに1頭がやってきたようです。
南島では今シーズンの初産卵上陸となりました。

船に戻って、ジニービーチジョンビーチ前を通ります。
真っ白なビーチを背景に記念写真を撮られるかたもいらっしゃいました。

小港沖で、ハシナガイルカを見つけました。 40頭ほどいるでしょうか。
群れは神経質なようで、浮上してきたかと思うとすぐに潜ってしまいます。
潜ってる時間も長く、次の浮上はかなり離れたところです。
数回背ビレを確認し、何とか近くで見られたところで、彼らから離れました。


ウェザー下には交尾中のウミガメがいました。
上陸産卵シーズンが幕を開けたので、交尾シーズンとしてはそろそろ幕切れでしょうか。
こんな光景を見るチャンスも減ることでしょう。


儀兵岩沖に、親子とエスコートの3頭です。
子クジラは、元気にブリーチを披露してくれました。
まだ身の軽い子クジラならでは全身ジャンプです。


そのうち他船がいなくなると、子クジラが近付いてきました。
しかも、子クジラはアクティブなままで超接近してきます。
まさか、と思うような距離にまでくるので、お腹のウネもよく見えます。


子クジラは体のあちこちを海面上に出しながら、真横にやってきました。
エビ反りの姿勢で、胸ビレと尾ビレが同時に現れることも。
そして、舳先へ回り込みます。


これだけ目の前だと、いつもは小さく感じる子クジラもとても大きいです。
胸ビレを持ち上げたり尾ビレを振り回したりと、迫力満点です。
嬉しいけれど、まさかそこで跳ばないでよと、ハラハラもさせられます。
そして、その子クジラのすぐ下や横に母クジラとエスコートも見えるのでした。
大興奮のひとときでした。


遅くなった昼休憩として、キャベツビーチで船を停めました。
ここで、食事のあとはスノーケリングタイムをとります。
ランチをいただきながらも、さっきの親子の話題で持ちきりでした。

午後は、西島の西側を北上しました。
スモールでUターンして、西島の沖まで走りましたが、なかなかブローを見つけられません。
クジラたちはどこにいるのでしょう。

ウエザー沖で、ようやくブローが上がりました。
でも、しばらく待っていても、次の浮上がありません。
今日のクジラたちはかくれんぼをしてるのかしら?

その北に、午前中に遭った3頭がまだいました。
先ほどとは打って変わって、のんびりモードの親子たちです。
でも、子クジラは長くじっとしてられないのでしょう、また遊び始めました。


アダルトたちは、そんな子クジラを少し離れて見守ってるようです。
落ち着いたままで、ブローを繰り返してから潜っていきました。


今日は、すっかりこの3頭に楽しませてもらいました。
派手なパフォーマンスをしながらの超接近という、大興奮な出会いに恵まれました。
しばらくするとこの親子も北への長旅に出かけるでしょう。
来シーズン、元気に戻ってきて、また私たちを楽しませてほしいものです。(NAOMI)