ゴールデンウィーク初便が到着しました。
 5月7日までは、大勢の観光客で島は活気にあふれることでしょう。
今日は、曇りがちとはいえ、時々、晴れ間が覗きます。
 シーズン終盤のザトウたちとどんな出会いがあるか、期待を寄せての出港です。
二見湾を出ると、儀兵岩沖に船がいました。その近くにクジラのブローもあり、早速、私たちもウォッチングです。
 親子とエスコートの3頭のザトウクジラがゆっくりしています。
 子クジラに母クジラがぴったり寄り添って、少し遅れてエスコートが浮上してきます。
 ブローを繰り返したあと、アダルトの2頭はそれぞれフルークを上げて潜っていきました。
 子クジラもそれを真似てフルークを上げようとするのですが、まだまだへたっぴです。
 上手に上がらないさまが、何とも微笑ましいのでした。

 そろそろこのクジラたちから離れようと船が走りだすと、その後ろでいきなり子クジラがブリーチングです。
 慌てて、船をUターンさせました。
 子クジラは、ブリーチングをしたり頭を出したり、母クジラの横で遊んでいます。
 胸ビレ裏の白色が、海上に映えていました。

 南島に上陸する頃には日が差してきました。
 浜のサンゴダストと海の青が輝いています。
 多くのカツオドリが帰ってきていて、ゆうゆうと飛んでいます。
 扇池に続く砂には、今シーズン初となるアオウミガメの産卵上陸跡がありました。
 いよいよ、南島でのカメやトリたちの産卵、子育てのシーズンが始まります。
南島から戻り、ジニービーチジョンビーチの前を通ります。
 と、大きなしぶきを見つけました。
 1頭のザトウクジラのすぐそばで、もう1頭がペダンクルスラップを繰り返しています。
 もしかしたら、メスのクジラに向かって、オスのクジラがアッピールしているのでしょうか。
 海面に尾ビレを叩きつけるたびに、力強い音が響きます。

 ペダンクルスラップのあと、今度は、海面下に仰向けになって、逆テールスラップです。
 あの手この手で、メスの気を引いているのかしら。
 果たして、メスの気持ちは??

 昼休憩に行きかけたところで、ハシナガイルカの情報がありました。
 西島の東で、80頭のハシナガイルカがどんどん南へ移動しています。
 群れがそろって一斉に浮上するさまは、壮観です。

 全体が活発で、あちらでもこちらでも盛んにスピンジャンプをしていました。
 興奮して、白い腹部が鮮やかなピンクに染まっているイルカもいます。
 やや広がって動きが早いイルカたちに、どこを見ていいのかわからなくなります。

 ようやく、キャベツビーチでランチ休憩をとりました。
 それから、お待ちかねのスノーケリングタイムです。
 昨日のレッスンツアーで初めてスノーケリングをされた方も、ずっと泳いでらっしゃいます。
 サカナに誘われてか、潜ることにも何回もチャレンジされて、みるみる上達なさってました。
イルカを探しながら弟島の南まで行き、ぐるっと回って帰ってきました。
 枕状溶岩や鶯色の岩壁と、途中の景観も特徴があります。
振り返ると、今日出会ったザトウクジラもハシナガイルカは、皆、アクティブでした。
 躍動的なクジライルカたちにワクワクさせられた一日でした。
