風が吹き始めましたが、陽差しは暖かです。
まだ2月の中旬なのに、初夏のように過ごしやすい1日になりました。
朝一番、二見湾沖でクジラたちがアクティブです。
5頭のザトウクジラでしょうか。
メイティングポッドらしく、ブリーチングやペックスラップを繰り返します。
そのうち、2頭と3頭に別れていきました。
彼らの恋のバトルに決着がついたのか。
でも、2頭のザトウは、まだ追いかけっこをしている雰囲気でした。
このザトウたちのこれからも気になるところですが、潮が高いうちに南島へ向かいましょう。
扇池から泳いで上陸しました。
外洋に面してる部分はときどき波がきますが、アーチをくぐれば穏やかです。
扇池に上陸すると、まだ人影もなく、プライベート状態の南島を堪能できました。
南島に上陸されなかったかたは、その間、ミナミハンドウイルカを見つけてスイムされたそうです。
7頭のイルカがゆっくりしていたようですが、波のためか、のち見失ったとのこと。
上陸されたかたたちにも泳いでいただきたかったのでしたが、その後も見つけられませんでした。
皆さまが船に戻ったあと、サメ池前でまだ小さいアオウミガメも見つけました。
ハートロック背景に写真を撮り、ジニービーチ・ジョンビーチを眺めます。
太陽の光を浴びて、美しく輝いているようです。
南島の西側をぐるっと回り、北上します。
野羊山沖で、クジラが船の近くに浮上し、尾を高く上げ潜っていきました。
お昼は、キャベツビーチに停まります。
皆さまお食事もそこそこに、スノーケリングをされていました。
船に帰ってきたかと思ったら、またすぐ泳ぎに行かれます。
出発ギリギリまで、サカナウォッチをお楽しみいただきました。
午後は、西島の南東にブローを見つけました。
親子とエスコートの3頭です。
今年生まれの子クジラは大人と並ぶと、その小ささがよくわかります。
母クジラが子に合わせて尾を上げずに潜るのはよくありますが、エスコートもこの親子に合わせたのか、あまり尾を上げない潜水方法でした。
西島の外側を通り、北へ走ります。
弟島でUターンしたところで、2頭のザトウが船の後ろに浮上しました。
何度かブローを繰り返し、それぞれ黒い尾と白い尾を上げていきました。
と思うと、その沖でテールスラップを始めたクジラがいます。
そちらに移動して、その力強いさまを観察します。
このクジラを追っているつもりだったのですが、次に挙げた尾ビレは黒と白で、いつのまに最初の2頭に戻ってしまったのでしょう。
テールスラップをしていたクジラはどこか・・・と振り向いて捜していたら、なんと初めのクジラが跳びました!
船の間近で、水飛沫を上げながらの特大ブリーチングです!
油断しきっていたため、証拠写真は誰も撮れずじまい。
でも、すぐ目の前の大迫力な行動に、皆、大興奮です。
本当に、クジラがいつアクティブになるか、全くわからないものですね。
ウェザー下で、2頭のクジラをウォッチします。
と、船の右舷で、別のクジラが浮上します。
と思ったら、今度は左舷にもまた別のクジラです。
さらには、後ろにもクジラたちが現れました。
四方をクジラで囲まれて、どこを見たらいいのか、迷ってしまいます。
ふと気付くと、さっきまでたくさんいたはずのザトウたちが見当たりません。
一斉に出てくるのは嬉しいけれど、何も一斉に潜らなくてもいいのに。
なんだか、私たちヒトがたくさんのザトウたちに遊ばれているようです。
ザトウだらけの海への名残を惜しみながら、帰港しました。
今日は、ペックスラップ・テールスラップ・ブリーチングとザトウたちのアクティブな行動をたくさん見られました。
今の小笠原はあちらこちらにザトウだらけで、全てを丹念にウォッチしていたらキリがありません。
どのクジラを見ようか悩んでしまう、そんな贅沢な季節です。(NAOMI)